製造技術室 室長の黒澤です。
今回はカッティングシートの施工に関するノウハウを公開したいと思います。
カッティングシートは、お店のウィンドウや車輌ステッカーなど、今あらゆる場面で使われています。
ちなみに「カッティングシート」は、中川ケミカルというメーカーの商品名になります。
業界用語として、正式には「マーキングフィルム」と言います。
■目次
・施工手順【1】材料について
・施工手順【2】データ作成
・施工手順【3】カッティング
・施工手順【4】カス取り(ウィード)
・施工手順【5】アプリケーション掛け(AP掛け)
・施工手順【6】完成
・まとめ
施工手順【1】材料について
材料は塩化ビニール製の裏面糊付きのフィルムです。
要はシール。さまざまな色があります。
これを「カッティングプロッター」というマシーンで加工します。
施工手順【2】データ作成
カットに必要なデータはアウトラインデータ。
つまり輪郭線だけのデータです。色は、カッティングデータに必要ありません。
施工手順【3】カッティング
カッティングプロッターとは、その名の通り、任意の形状を切り抜く設備です。
少しわかりづらいので、動作中のカッティングプロッターの動画を用意しました。
縦と横の動きだけで、アウトラインだけに忠実にカットします。
そして大事なことは、「裏の紙は切らずに表のフィルムだけを切る」ということ。
そうしないと切っている最中にバラバラになってしまいます。
・カッティングプロッター -wikipedia
施工手順【4】カス取り(ウィード)
カットが終わったらカス取り(ウィード)という作業をします。
カス取りとは、いらない部分を取り除くこと。
ピンセットやカッターを使って地道にカス取りします。
当然デザインが細かったり、仕上がりサイズが小さいと、非常に大変な作業になります。
サイズが大きければ、細かい装飾があっても、それほど難易度は上がりません。
ちなみに弊社ロゴマークのカッティング難易度は、今回の作例くらいのサイズだと【最上級】です。
施工手順【5】アプリケーション掛け(AP掛け)
カス取りが終ったフィルムは、そのままではパーツごとにバラバラの状態です。
そのままでは貼れません。
そこでアプリケーション(リタックとも言う)というシールを表から貼ります。
アプリケーションは、透明なフィルムや和紙状のものなど目的に応じて、さまざまな種類があります。
また後々剥がすので粘着力は弱めになっています。
フィルム全体を、アプリケーションで拾うことができるわけです。
施工手順【6】完成
こうしてできたカッティングシートをしかるべきところに貼り、アプリケーションを剥がせば完成です。
●まとめ
弊社では、「日々の研鑽が細部に宿る施工」を心をがけています。
さまざまな、サイングラフィックスの施工、お悩み相談をおまちしています。
以上、カッティングシートの施工から完成までの製作作業の紹介でした。